2010年7月30日

新生カードの訴訟対応

週末金曜日。

月末ということもあり、朝から債務整理に

関する電話相談に数件対応する。

 

午後、顧客Aさんの過払い訴訟の件で、新生カード

の担当より電話が入る。

 

新生『Aさんの過払い金返還訴訟の件ですが?』

 

わかば『早いですね、先週提訴したばかりですよ。

和解のお話ですか?』

 

新生『ええ。 できれば二百△◇万円で和解を

できればと思いまして・・』

 

わかば『そうですか。

この件は地裁案件なので、こちらで交渉は

できないので、ご本人にお伝えしますが、

仮にその金額で和解すると返還日はいつに

なりますか?』

 

新生『来週にお返事いただければ、9月△日

に返還させていただきます。』

 

わかば『1ヶ月ちょっとで返還ですか。

早いですね。

ではご本人に伝えて検討しますので』

 

 

Aさんは20年以上前から新生カードの

キャッシングを利用してきた。

そのため、過払い金の額は200万円を

超え、過払い利息も100万円を超えて

いる。

 

一度は任意請求を新生にしてみたが、

その時の新生カードの対応は、

過払い元金の85%返還までで、

利息はなし。

納得のいかないAさんの要望により

訴訟を提起したところ、返還額は過払い元金と

過払い利息を合計した額の90%まで一気に上がった。

 

この件は取引開始から7年後にいったん完済し、

そこから一年半の分断があるため、もしかすると

新生もその点を争ってくるかと思ったが、一切

触れられることはなかった。

仮に触れられたとしても、解約等の事実はないため、

こちらに負ける要素はない。

 

わけの分からない答弁書を出して時間稼ぎを

しないだけ新生の対応はまだ良いのかもしれないが、

訴訟になって金額がこれだけ上がるくらいなら、

最初から任意で利息も含めた金額を返してくれれば、

Aさんも減額検討の余地はあったかもしれない。

早速Aさんに確認の電話を入れることにした。

 

 

2010年7月27日

雑誌紹介

7月の残すところあと数日となり、

月末の支払いができないといった

深刻な電話相談が非常に多くなった。

 

昼休みに週刊ダイヤモンド(7/31号)という

雑誌に目を通していると、かなり大々的に

過払い請求の現状や消費者金融の状況、

総量規制の影響などが30ページにわたり

特集されていた。

 

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記事はヤミ金や換金業者など様々な

角度から貸金業界を分析しており、

非常に分かりやすい内容となっている。

貸金業界の現状をお知りになりたい方には

お勧めです。

 

2010年7月26日

自己破産 面接同行

週明け月曜日。

午前、県内の某地裁まで出向く。

予定時刻に到着すると、まもなく顧客Mさん

と合流した。

 

わかば「これから裁判官との面接ですが、

準備は宜しいですか?」

 

Mさん「は、はい。

何とか頑張りたいと思います。

ただ、私の言葉でうまく裁判官に伝わるか

心配です」

 

わかば「大丈夫ですよ。

裁判官には書記官を通じてMさんの

病気(言語障害)の件は伝えてありますから。」

 

Mさん「わかりました。

では行ってきます」

 

 

面談室に入って15分ほどしたところで

Mさんが出てきた。

 

わかば「面談内容の方はいかがでしたか?」

 

Mさん「ええ、案の定緊張して言葉がうまく

出ないところもあったのですが、裁判官

あせらずゆっくり喋るように促してくださったので、

そこまで緊張することなく話ができました。」

 

わかば「そうですか、良かったですね。

あとは2ヶ月の間に債権者から異議などが

出なければ免責決定が出て終了となりますので」

 

Mさん「分かりました。

先生には本当にお世話になりっぱなしで、

何てお礼を言ったらいいのか・・。」

 

わかば「いえいえ、とんでもない。

むしろこれから先の生活の方が大変だと

思いますが、もう借金に頼ることなく

頑張ってくださいね!」

 

Mさん「分かりました」

 

 

Mさんはお子さんが生まれつきの重度の

病気(病名伏せさせて頂きます)を患っており、

毎月の治療費が高額なため、給料収入だけでは

賄えず、借金がかさんでしまった。

さらに運悪く自身も病気で倒れ、収入が激減した時に

債務を保証していた知人が行方不明となり、その債務の

支払いも回ってきたため、どうにもならなくなり、

当事務所を訪れた。

 

当時住んでいた住宅は手放すことになったが、それでも

負債が残り、消費者金融の負債も殆ど過払いは発生しな

かったため、自己破産を決意し、今日に至った。

 

不況の影響か、住宅ローンが支払えず、住宅を売却した

ものの、負債が残ってしまった方からの相談が最近に

なり増加傾向にある。

そのような場合でも、民事再生や自己破産手続は可能です。

お困りの方は 弁護士や司法書士などの専門家、又は

法テラスなどの公共相談機関にご相談ください。

 

 

2010年7月23日

過払い訴訟 武富士との攻防

本日は週末金曜日。

顧客Uさんの過払い訴訟のため、県内の

某簡裁まで出廷。

本日で3回目の出廷となるが、特に争点も

ないのに武富士は過払い元金の9割での

和解を主張し続けるため時間がかかっている

案件である。

 

裁判官『原告は被告の和解案では和解は

難しいですか?』

 

わかば『前回も申し上げたとおり、過払い元金満額と

最終取引日までの5%利息を付した額を年内返還

であれば和解可能です。

それを下回る条件では和解できないため、判決を

希望します。』

 

裁判官『被告はその内容で和解できないの?』

 

武富士『本部に確認してみないと・・』

 

裁判官『そうしたら、被告は一度外へ出て本部へ

確認してきてください。

和解できないようなら判決にしますので。』

 

(5分後)

 

武富士『確認取れました。

その内容で和解させていただきます』

 

裁判官『では本件はその内容で和解に代わる

決定を出すということでよろしいですか?』

 

わかば『はい、大丈夫です。』

 

 

3回目の出廷でようやく和解が成立した。

武富士の代理人(社員)はほとんどが決済権限

も持っていないため、出廷してきても期日の延期を

主張するだけであったが、、最近になり法廷から

本部に確認をして和解になるケースが増えてきた。

これが武富士の早期和解の兆しであるとよいのだが。

 

2010年7月21日

エイワ 負債が残った場合

本日も気温は30℃を超え、暑さが厳しい。

幸いにも本日は出廷などの外回りがないため、

破産書類の作成などを行っていると、午後、

エイワより顧客Mさんの件で連絡が入る。

 

Mさんはエイワとの取引が短く、しかも取引開始後

すぐに滞納してしまっている。

そのため、負債はほとんど減らずに残っている。

通常エイワの場合、利息が高く(上限金利一杯)、

取引も継続して長い方が多いため、まず過払いが

発生することから、残有りの交渉は久々である。

以前交渉したときは将来利息を取ることはなかったが、

現在はどうなっているのか。

 

エイワ「Mさんの件ですが、そろそろ和解できますか?」

 

わかば「ほぼ開示も揃ったので、交渉したいと思いますが、

将来利息はまず無理ですよ」

 

エイワ「将来利息は免除しますが、この方の場合、

△年から遅滞になっているので、和解日までの

損害金だけは付けてください。

一回の金額は5,000円以上で、原則36回以内で

お願いします。

もし一括弁済できるなら、金額は相談に応じますので」

 

わかば「そうですか、他社との兼ね合いもあるので、

一度検討させていただきます」

 

 

最近は大手消費者金融でも将来利息を求める

業者が出てきているため、エイワももしやと思ったが、

今のところ将来利息は免除してくれるようである。

もっとも、過払いの場合のエイワの対応(約1年後

から分割返済)を考えれば、分割和解で強硬な

対応を取るのは難しいかもしれない。

この点は容赦なく利息を付した一括請求をしてくる

ネオライングループ(SFコーポレーション、フロックス 等)

に比べればはるかにマシである。

至急Mさんと連絡を取って今後の返済計画を立てることにした。

 

   

2010年7月12日

イオンクレジットの対応

本日は週明け月曜日。

午後、イオンクレジットの担当から

顧客Aさんの過払い請求(任意)の件で

電話が入る。

 

イオン「過払い金返還請求書を頂いた

Aさんの件ですが、△万円の返還で

お願いしたいのですが?」

 

わかば「過払い元金の約8割ですか。

利息はともかくなぜ過払い元金から

2割も減額されるのですか?」

 

イオン「当社も現状大変厳しい状況に

おかれておりまして、どうかその辺りを

ご理解を頂ければと思います・・。」

 

わかば「分かりました。

依頼人と一度検討しますので。」

 

 

イオンは少し前までは任意交渉でも

過払い元金満額の返還を受けることは

決して難しくはなかった。

しかし最近になりあれこれと理由をつけて

満額の返還には応じなくなった。

先月末に発表された四半期決算では、

四半期純利益が約20億円の黒字と

なっていたので、決して経営状況は悪く

ないはずである。

今のところイオンは訴訟になれば満額の返還に

応じるため、この件は訴訟を検討することになった。

 

2010年7月 9日

あと一年早ければ

本日は週末金曜日。

午後、完済後の過払い請求の相談で

Oさんが来所。

 

業者はアペンタクル(旧ワイド)一社のみ。

5年ほど取引したのち、一昨年完済したとのこと。

契約書の控えをお持ちであったため、拝見すると

利率は29.2%と記載してある。

完済しているので、当然に過払い金が発生している。

しかし・・。

 

わかば「アペンタクル(旧ワイド)は既に貸出も行って

おらず、店舗も縮小し、過払い金の返還は今では

一割から二割程度しか応じなくなっています。

今回のケースだと、取引が5年程度だと、過払い金の

額自体がそれほど多くないところからさらに一割か二割

程度の返還ということになります」

 

Oさん「ええ、実はここに来る前、別の事務所に電話して

聞いたら、同じようなことを言われたうえに、そこでは扱えない

と断られました。

少ししか戻らなくてもいいから、受けてもらえませんか?」

 

わかば「こちらは金額の多寡にかかわらず、喜んでお受け

させていただきます。

アペンタクルの現状をご理解頂いたうえでのご依頼で

あればまったく問題ございませんので。」

 

Oさん「そうですか、良かったです。

もっと早く相談してれば状況は違ったのでしょうか?」

 

わかば「そうですね。

せめて一年半前くらいにご相談頂ければ、訴訟しなくても

過払い元金の90%前後は戻ってきたと思います」

 

Oさん「完済してすぐに相談すればよかったです。

その時は過払いなんて知らなかったので・・。

僅かな戻りでもいいので、よろしくお願いします」

 

わかば「承知しました」

 

 

2年ほど前に過払い請求を行った方々は

ほとんどの金融業者から満額の返還を受ける

ことができた。

ところが時間が経つごとに業者の状況は悪化し、

大手でもすんなり過払い金を返還しなくなった。

アペンタクル(旧ワイド)も例外ではなく、あっという間に

返還率は一割から二割程度にまで落ち込んだ。

今後はさらに対応が悪化することが予想される。

 

それにしても対応の悪い業者だけの過払い

請求や、過払いが見込めない債務整理を露骨に

断る専門家がなぜ後を絶たないのだろうか・・。

 

2010年7月 7日

CFJとの任意交渉

大手消費者金融でCFJ(旧ディック・アイク・

ユニマット)という会社がある。

 

2年近く前に株式会社から合同会社へ

組織変更し、資本金の大幅な減少、親会社

(シティグループ)の業績悪化など、CFJは

いつ倒産してもおかしくないと業界ではうわさ

されてきた。

しかし、本日も一件、顧客Uさんの過払い請求

(任意交渉)の件でCFJと交渉したが、返還条件は

過払い元金の約70%を2ヵ月後に返金するという

内容で、以前とさほど変わりはない。

 

それどころか、大手消費者金融の任意交渉における

返還条件では、アコムやプロミスよりも条件が良い

くらいである。

 

CFJはかなり以前から新規貸出をストップし(新規借入

希望者には三洋信販を紹介)、債権回収に専念している。

親会社であるシティグループの業績もよくないため、

返還条件は悪化してもおかしくないのだが、同じような

返還条件がずっと続いている。

今後はどういう方向に進むのか目が離せない会社である。

 

2010年7月 5日

新生フィナンシャルも条件悪化

本日は週明け月曜日。

業者からの電話(進捗確認・和解交渉)

が多く、対応に追われる。

 

午後、新生フィナンシャルの担当から

顧客Nさんの過払い請求(任意)の件で

電話が入る。

 

新生『Nさんの件ですが、過払い元金の80%

である△万円で和解を検討ください。

返還日は9月◇日になりますので』

 

わかば『元金を割る内容では到底和解は

できませんよ?』

 

新生『私の方ではそれ以上の権限が

ありませんので・・』

 

わかば『いつもの担当Bさんだと過払い

元金以上での和解になりますが、なぜ

担当者によって条件が変わるのですか?』

 

新生『別の担当のことは分かりませんが、

弊社も大変厳しい状況に置かれていますので、

任意交渉ではこれ以上の条件は出ることは

ありません』

 

わかば『では依頼人と訴訟を検討して

改めて回答します』

 

 

少し前までなら、担当者によっては任意交渉

でも過払い元金満額での和解ができた

新生フィナンシャルであるが、最近になり

その担当者もつかなくなり、返還条件も

悪化している。

親会社である新生銀行の業績が厳しい

ことが影響しているのだろう。

ただ、訴訟になれば他の大手と異なり、

今のところ満額での早期和解が可能で

あるため、今後は新生フィナンシャルに

対しても訴訟案件が増えそうです。

 

 

 

2010年7月 1日

過払い請求 上半期総括

本日より7月。

今年も一年の半分が過ぎたかと思うと

本当に時間の流れが早く感じる。

 

改めて上半期の過払い請求の現場に

おける状況を振り返ってみると、今年は

昨年のように大型倒産はなかったものの、

各業者の対応は日増しに厳しさを増している

ことがまず挙げられる。

 

過払い請求訴訟に関しては目新しい大きな

論点はないが、昨年までなら訴訟提起後

すぐに和解できた業者も2回、3回と出廷

しないと和解にならなくなってきており、

アイフルやネオライングループ(SFコーポ

レーション、フロックス 他)などにおいては

たとえ論点がなくても控訴してくるようになった。

 

かつては優等生であったアコムも今では

任意請求だと過払い元金の50%返還を

言い出すようになり、訴訟してもすんなり

解決とはいかなくなった。

また、対応が悪化する消費者金融と

対照的に今まで対応が良かった信販系まで

対応が悪化し、オリコやイオンクレジット、セディナ

でさえ任意請求で過払い元金満額を回収すること

はできなくなってしまった。

唯一丸井だけは今でも任意の過払い請求に

満額で対応しているが、これもいつまで続くか

わからない。

 

そして上半期一番の目玉は総量規制(改正

貸金業法の完全施行)が始まったことである。

これにより、年収の3分の1を超える借入れが

原則としてできなくなるため、債務整理を

する人が増えたり、ヤミ金融に走る人が

増えることが予想されている。

だが、債務整理で一番多いはずの任意整理

で、将来的にも利息を要求する業者が増えて

きているため、任意整理が成立しない方の

破産や民事再生が今後は増えるかもしれない。

 

当事務所においては、今の所総量規制の目立った

影響は出ていないが、今後どうなるかは未知数である。

全体として少しずつ状況は悪化する一方なので、

債務整理にしても過払い請求にしても思い立った

ときにすぐ相談されることをお勧め致します。